「有料アダルト動画サイト比較」系情報サイトの裏事情
典型的なアダルト動画サイトの比較評価記事について
アダルト動画サイトの名称をネットで検索してみると、一定の法則があることに気が付くはずです。
それは、「入会」や「安全性」をはじめ「評価」「評判」「口コミ」「入会体験談」「レビュー」などといった文言をこれでもかという程盛り込んだ同じような記事タイトルが氾濫しているということです。「○○○の安全性入会体験談 評価評判口コミ比較レビュー」みたいな、ほとんど何のこっちゃよく分からない記事タイトルが、それこそとめどもなく溢れ返っている状況と言ってもいいでしょう。
更には、「○○○は危険!?詐欺サイト!?」とか、「○○○の入会は待て!」みたいな、いわゆる釣り文句型の記事タイトルもわんさか検索結果に表示されるようになっています。そして、そんな記事タイトルをクリック(タップ)して確認してみると、概ね以下のような構成&内容の記事になっているはずなんです。
典型的記事項目と内容
記事項目(順不同) | 典型的な記事内容(概要) |
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サイト評価 | 一般的には、★マークで5段階表示しているケースが多いようです。満点は★5つとなる訳ですが、もちろんイメージだけの評価点になっているものと思われます。 |
基本データ | ・システムデータ(料金やら決済関連情報やら) ・コンテンツデータ(配信作品数やらDL制限やら) また、これらデータに付随した注意事項や特記事項などが記載されてるのが一般的です。 |
良いところ | イメージ先行であろう分かるような分からないようなまことしやかな内容が記載されています。(一般的には箇条書き) あくまでもイメージがいいサイトはたくさんの項目が列記されています。 |
悪いところ | イメージがいいサイトでも、信憑性を高めるために、何かしらこじつけて最低一項目は記載されています。イメージが良くないサイトは当然たくさんの項目が列記されています。(一般的には箇条書き) |
向いている人 | 上記、よいところを反映(対応)した内容になっています。(一般的には箇条書き) |
向いていない人 | 上記、悪いところを反映(対応)した内容になっています。(一般的には箇条書き) この項目については省略されていることもあるようです。 |
安全性について | 「○○○加盟サイトだから安全です!これまで悪い噂を聞いたこともないし、自分自身も安全に利用しています!」のような定番の説明をしているのが一般的です。 |
入退会方法 | キャプチャー画像などを使って中途半端な図解解説しているケースが多いようです。もちろん、実際に入会(退会)している訳ではありません。 |
感想・レビュー | 一見、入会体験談を装っているような記載の仕方をしているケースもありますが、基本的には上記項目のまとめ記事的な内容になっていて、特にイメージのいい部分をやたらと強調しています。余程のことがない限り、「おすすめ」か「入会の価値あり」で〆ています。また、当て馬サイトの場合は、「おすすめ」サイトに誘導しています。 |
アダルト動画サイトの名称をどんな文言と組み合わせて検索しようとも、だいたい上記のような構成&内容の記事ページに辿り着くケースが多いはずです。(各記事項目の記載順はマチマチ)でも、多くの検索ユーザーはこんなページをサラッと眺めてなんとなく納得させられちゃうんですよ。へぇ~、こんな感じなんだぁ~ってね。
でも、ちょっと気付いてもらいたいんですが、そこにはあなたが検索したであろう対象アダルト動画サイトの本当の評判や口コミ、入会体験談なんて記載されていないんですよ。ひょっとすると、「感想・レビュー」の項目を入会体験談だと勘違いしてしまうひともいるかもしれませんが、冷静に見れば対象サイトの単なるアピール記事であることに気が付くはずです。
また、口コミと称してあたかも第三者のレビューのようなものを列挙したコーナーを設けているサイトもあるのですが、上記のような内容の記事と同一ページにそんなコーナーが設置されている場合は、そのサイトの管理人さんの自作自演だと思ってほぼ間違いありません。
ぶっちゃけ、無修正動画サイトの業界においては、第三者の本物の評判や口コミ、入会体験談なんてそうそう簡単に収集できるものではありません。自分自身に置き換えて考えればよく分かると思うんですが、もしあなたが、とあるアダルト動画サイトの会員だったとして、口コミやら入会体験談をあっちゃこっちゃの情報サイトに提供して回りますか!?ってことです。通常、そのような行動を起こす時って、トラブルに巻き込まれて余程困ってる時くらいなんですよ。いずれにせよ、この業界に食べログやぐるなびのようなサイトはだたのひとつも存在しないということを覚えておきましょう。
「有料アダルト動画サイト比較」系情報サイトの現実
前述のような記事をアップしているサイトは、ほぼもれなく「有料アダルト動画サイト比較」を名乗っているサイトです。しかし、そう名乗っていながら、実際には比較なんてしていないんです。比較していないというより、実際には知識がないので比較できないんです。
でも、そもそもなぜこんな同じような「有料アダルト動画サイト比較」系のサイトがここまで増殖しているのでしょうか!?
それはもちろん、趣味で運営している訳ではなく、広告宣伝費が欲しいからなんです。広告宣伝費が欲しいから何の知識も経験もないアダルトの素人さんが、さもベテランを装って見よう見まねでサイトをせっせと作っているんですよ。
もともと存在している「有料アダルト動画サイト比較」系サイトを参考にしつつ(悪質な場合はパクって)、なんか一見ベテランが運営しているようななんちゃってサイトが出来ちゃう訳です。
でも、実は、参考にされる側(パクられる側)の「有料アダルト動画サイト比較」系サイトも元々はそんなパターンで作られているケースが非常に多いという現実があるんです。
その理由は、そのようななんちゃってサイトが往々にして検索結果の上位に鎮座しているからなんですよ。この辺りの理屈を簡単に説明すると、もともとは「ダイエットサプリ」とか「育毛剤」等々の宣伝サイトをたくさん作っていた管理人たちが、それだけじゃあんまり宣伝費がもらえないからアダルトでも宣伝しよう!ってノリで今続々と参入してきているんです。つまり、アダルト動画サイトのことなど全く分かっちゃいないけど、WEBの技術的なテクニック、検索で上位表示させるテクニック(SEOテクニック)のようなものだけは持っている管理人たちなんです。
ここ最近は、そんないわゆるなんちゃってサイトの増殖の連鎖が無限ループ化している状況にあると言っても過言ではありません。
ちなみに、このような状況に関連してか、ここ最近、一極狙いのチープなアダルト情報サイトに出くわすことがかなり増えてきました。基本的には5~6ページ構成の簡素なサイトなんですが、「○○○の入会安全性を徹底検証!」のようなタイトルで、日本語URLを使っているのが特徴となっています。要は、特定のアダルト動画サイトへの誘導を狙っている超薄っぺらなサイトなんですが、同時に自身が運営する「有料アダルト動画サイト比較」系情報サイトにしっかりリンクが張ってあるんですよ。まさに検索上位表示テクニック(SEOテクニック)を駆使している訳です。
「有料アダルト動画サイト比較」系情報サイトの深刻な問題点
でも、そのようななんちゃってサイトが大増殖すると、いったい何が問題なのでしょうか!?
それは、前述の通り、業界の知識がほとんどない管理人たちなので、自身では比較評価することができない無責任な比較評価サイトになってしまうということなんです。つまり、本当の優良サイトと優良のふりをしている違法サイトの区別がつけられないんですよ。
だから、本当の優良サイトと優良のふりをしている違法サイトをなんの悪気もなく同列で宣伝してしまう訳です。これはかなり深刻な問題と言わざるを得ません。
ただ、そんななんちゃってサイトの管理人も、月日が経つと、ひょっとして違法サイトなんじゃね!?って薄々気付き始めるんです。(もちろん全く気付かない管理人も多数います)でも、気付いたとしても違法サイトの宣伝をなかなか止められなくなっちゃうんですよ。なぜなら、優良サイトよりも違法サイトの方が、はるかに広告宣伝費が稼げるからなんです。
これに関連して、ちょっと悪質なケースになると、既に閉鎖してしまったり、あまりぱっとしない違法サイトをあえて指摘して(当て馬にして)、自サイトの信憑性を高めつつ、実は広告宣伝費が高い違法サイトを宣伝しているようなところも存在しています。ちょっと慣れてくると、このような狡猾な宣伝をするなんちゃってサイトも出てくるんです。
そして、言うまでもなく、そんななんちゃってサイトがおすすめている違法サイトにそうとも知らずにまんまと入会してしまうひとたちが後を絶たないんです。
本来であれば、その辺りの舵取りをするべき「有料アダルト動画サイト比較」系情報サイトが、今や逆に危険な存在になりつつあるといってもいいのかもしれません。なので、「ぜひ本物を見極めて下さい!」と言いたいところではあるのですが、現実的にその見極めはなかなか難しいと言えるでしょう。
当えろくらべも含め、本当のベテランが運営している真っ当なサイトって、今や本当に少数派なんですよ。前述のような状況を考えれば、全体の1割にも満たない状況なのかもしれません。そして、そういう真っ当なサイトって、相対的には検索で上位表示されていない現実があるんです。